たとえば

視界もさえぎる吹雪の中

人っこひとり通るわけのない道で脱輪をした。

息でくっつくまつ毛。

暫くその場から動くことのできない日々を過ごすことになったが

 

 

 

 

瞬きの一瞬であたりはキラッキラな6月になり強く早い脈を感じた。

 

あちらこちらには草土を掘った格闘の跡

日差しを避けた手には黒く潰れたまめ

痛みはなく燃料もさほど減っていなかった。

 

「何処へ行こう!」

 

 

              福は内 鬼は外

 

   節を分けると春

 

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